あき家(空き家)とリノベ ときどきリフォーム

新着情報

新着情報

陶芸家ユニット 手島に暮らすvol.4

アキリノcolumnは、京都から香川県丸亀市の離島、手島に移住してきた陶芸家、松下龍平さんに古民家のDIY体験談を思いのままに綴ってもらう新企画です。どうぞお楽しみください。

文/写真 松下龍平

一緒に陶芸活動をしている松原恵美さんと、2019年春に瀬戸内海の離島、手島に移住。自分たちで古民家を改修しながら、「てしま島苑」の名で陶芸活動をしている。海岸の土や収穫後の野菜の残渣(ざんさ)、見頃の終わった向日葵など、島の素材だけを使ったやきもの “手島焼き” を制作している。住まいの他にギャラリーや工房スペースも改修中。

___________________________

前回、人生で初めてコンクリートを流し、床を作りました。

それまで、コンクリートとモルタルの違いすら解らず、何が入っていて、どう作られているのかも知らずに、普段目にし歩いていたコンクリート。それがこんなにも大変な作業の上出来上がっているのかと実感させられました。
ここまで、解体と片付けばかりの日々でしたが、コンクリートの床が出来、ここから本格的な家を作る作業が始められる!かと思いきや、ここからまた解体と掃除の時間になります。

まずは土壁の解体です。

作業を進めていく中で、改めて残した土壁を見直すと、こんなにボロボロで直せるのか?
直せたとして、断熱性能は良いのだろうか?
暮らしているうちにポロポロと崩れて来たりしないだろうか?などの不安が募り、無理して残さず、崩れた箇所の無いキレイな一面だけを残し、他は解体する事にしました。
通りに面した土壁も解体した為、通行人と家の中から挨拶出来るような状態になりましたが解体掃除は続きます。

次に梁の掃除です。

明治7年(1874年)の洋服箪笥が出て来た家なので、築150年近くになるのでしょうか。
150年前に建てられてから、どの位の頻度で掃除がされていたのかは分かりませんが、丸太から切り出された梁には、何十年も積もってきたのではと思わせる程の埃や汚れの塊があり、それをスクレーパーでこそぎ落とし、金ダワシ磨いていきました。
そしてようやく、解体、掃除の必要な箇所がなくなり、酷く汚れる事もなくなるだろうという事で床を仕上げました。
不慣れなコテ当てで凸凹なコンクリートの床に、流すだけで平らにしてくれる、セルフレベリングモルタルというものを使い、見違える程キレイな床になりました。

次回は壁を作っていきます。

次回、陶芸家ユニット手島に暮らすvol.5 は、7月末発行のアキリノstories05でもご覧いただけます。

 

てしま島苑 Instagram

 

 

Copyright (C) IKUNAS. All Rights Reserved.