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陶芸家ユニット 手島に暮らすvol.9

アキリノcolumnは、京都から香川県丸亀市の離島、手島に移住してきた陶芸家、松下龍平さんに古民家のDIY体験談を思いのままに綴ってもらう新企画です。どうぞお楽しみください。

 

文/写真 松下龍平

一緒に陶芸活動をしている松原恵美さんと、2019年春に瀬戸内海の離島、手島に移住。自分たちで古民家を改修しながら、「てしま島苑」の名で陶芸活動をしている。海岸の土や収穫後の野菜の残渣(ざんさ)、見頃の終わった向日葵など、島の素材だけを使ったやきもの “手島焼き” を制作している。住まいの他にギャラリーや工房スペースも改修中。

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前回リビングとなる小上がりと、壁のパテを塗り終え、今回は寝室となるロフトをつくっていきます。

小上がりが出来、これからロフトをつくる空間は、改修に取り掛かる以前は、壁で覆われ隠されていました。当時どういった用途で使われていたのかは不明ですが、ダイニングをつくった空間より遥かに天井が高く、ロフトをつくるのにはうってつけの空間でした。

そもそも今回母屋を住居として改修せず、母屋から土間を挟んだ旧台所を改修しているのは、この天井の高い謎空間の発見と、2人で暮らすなら冷暖房効率が良くなるようなコンパクトな住居を目指した為でした。そこで、仕切られていた壁を取っ払い、1つの空間として、そこにダイニング、リビング、寝室をつくる事を考えたのでした。

ロフトを作る上で1番話し合ったのは、ロフトの上下のバランスです。ロフトの上に高さを設け過ぎると、下のリビングが窮屈になり、下のリビングの高さを設け過ぎると、天井を目の前にしながら寝る事になるので、2人でシミュレーションを重ね決めました。

ロフトの広さは約3m×2m、壁から壁まで3m離れているところを、柱等の支え無しに強度を持たせる為に、2×8を縦に5本配置し、それをシンプソン金具で壁に固定しました。

初めて完成したロフトに登り、今までつくってきたものを眺めた時の感動は今でも忘れません。

次回はペンキ塗りと、今更部屋を拡張?!した事をお話していこうと思います。

 

次回、陶芸家ユニット手島に暮らすvol.10は、5月末発行のアキリノstories010でもご覧いただけます。

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