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陶芸家ユニット 手島に暮らすvol.6

アキリノcolumnは、京都から香川県丸亀市の離島、手島に移住してきた陶芸家、松下龍平さんに古民家のDIY体験談を思いのままに綴ってもらう新企画です。どうぞお楽しみください。

 

文/写真 松下龍平

一緒に陶芸活動をしている松原恵美さんと、2019年春に瀬戸内海の離島、手島に移住。自分たちで古民家を改修しながら、「てしま島苑」の名で陶芸活動をしている。海岸の土や収穫後の野菜の残渣(ざんさ)、見頃の終わった向日葵など、島の素材だけを使ったやきもの “手島焼き” を制作している。住まいの他にギャラリーや工房スペースも改修中。

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前回、曲がり傾いた柱や梁の間に、2×4で作ったフレームをはめていき、そのフレームに断熱材をはめ、壁の基礎となるものが出来ました。次は断熱施工を進め、さらに合板をはっていきたいと思います。
一言で”断熱”といっても、断熱材を壁に埋めれば良いわけではなく、調べていくとどうやら”気密と断熱”が大切らしい事がわかりました。人にとって快適な温度を逃さない為の気密と、外の気温を室内に伝わりにくくする断熱。後者である断熱はスタイロフォームを施工しました。もう一つのポイントである気密には、快適な温度を逃さない文字通りの意味の他に、室内と室外の温度差で出来る結露防止という役割もあります。壁内に結露が出来る事により、木材が傷みやすくなり、家の寿命が短くなるという事なのでとても大事な役割です。その役を担うのは気密シートという名前の通りの効果がある、厚手のビニールシートです。

これを2×4フレーム+スタイロフォームの上から室内全体を包み込むようにはっていき、その上から合板をはることで気密性と断熱性を上げていきます。なるべく隙間がないよう、気密シートをタッカーと気密テープではっていき、一面終えたら合板をはってと繰り返します。気密シートは軽く、タッカーで固定した後、壁の形に沿ってカッターで切っていけるので施工は比較的楽なのですが、問題は合板です。前回と同じくここでも曲がった梁や傾いた柱が立ちはだかります。しかし、解決方法も前回と同じ、合わせては切って修正し、また合わせる。ときには修正時に切り過ぎてまた一からなんて事もありながら、なんとか終えました。
どうしても出来てしまう合板と柱の隙間にはパテを塗り、壁の仕上げ材がキレイに施工できるように表面を整えておきます。

次回は2年半の家作りでしんどかったランキングTOP3に入る天井作りを紹介していきます。

 

次回、陶芸家ユニット手島に暮らすvol.7 は、11月末発行のアキリノstories07でもご覧いただけます。

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