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パートナーインタビュー

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常に学び、新たな知識を取得する変わらぬ姿勢

中村司法書士事務所

司法、会計、不動産、建築、土木、医療、福祉など、資格を取得し、専門的な知識を持つ職業は通称「士業」と呼ばれ、私たちの生活に深くかかわりを持っています。その中で司法書士、行政書士の資格を持つ「中村司法書士・行政書士事務所」の中村陽介さんにお話を伺いました。

事務所の目の前にある大鳥居。この地域の氏神様である田村神社には、朝早くから散歩を楽しむご近所さんが訪れます

中村司法書士事務所は、讃岐一宮田村神社の北参道の大鳥居の前にあります。2012年11月に開業し、今年で10年。「大学では漠然と法律を学び、司法書士の仕事に就くことは考えていませんでした」と話す中村さん。当時は就職氷河期で就職に役立つのではと、大学在学中に司法書士の資格を取得。卒業後、屋島にある先輩の司法書士事務所に6年間勤務し、実務経験を積みました。その後4年間は四国ロースクールに通い弁護士を志していたそうです。しかしながら司法試験に合格するのはやはり難関。弁護士の道は断念し、2012年に中村陽介司法書士事務所をこの場所に開業しました。

父親の仕事の都合で小・中学校まで広島、山口で暮らしていた中村さん。「香川県は両親の出身地で、幼いころから高松にある祖父母の家によく遊びに来ていました」と、慣れ親しんだ高松を拠点に選ぶことは自然の流れでのようでした。

15年前に建てた事務所。以前は自宅兼事務所だったが、現在は定年後のセカンドライフを過ごす両親が住む実家兼事務所に

事務所内観

司法書士の主な業務は、法務局で不動産の権利登記や会社の登記を行う際に提出する書類の作成。「主に不動産会社や銀行から、お客様が売買で取得した不動産について登記の依頼を受けることが多いです。時折、個人の方から相続や生前の不動産名義を変更する依頼も受けています。遠慮なくいつでも相談に来てください。」と中村さん。登記にかかる費用は、自治体から送られてくる固定資産税の明細書を持参すると、その内容に応じた金額を教えてくれるそうです。

「この仕事を通して世の中の仕組みがよくわかりました。例えばひとつの不動産物件に不動産業者、土地家屋調査士、司法書士などさまざまな職種の人が関わり、新しい持主に引き継がれていきます。ひとりの力ではできないことはたくさんあるのですが、それは資格を取得しただけではわかりませんでした。実務経験を積み、初めて学ぶことも多いですし、司法書士の役割の大切さも実感しています」と話します。

登記にかかる費用など分かりやすく教えてくれる、中村陽介さん

不動産登記制度の見直しが行われ、2024年4月より相続登記の申請義務化が決まりました。これは不動産を取得した相続人に対し、その取得を知った日から3年以内に相続登記の申請を義務付けるというもの。これにより所有者が不明な不動産の発生を防ぐそうです。

中村さんは「登記名義人が死亡したまま、名義変更されていないあき家は、所有者を探し確定するのに時間と費用がかかることがあります。そうならないように相続物件がある方は、一度法務局で土地、建物の登記簿謄本を取ってみるのもいいですね」「法律関係になると敷居が高いと思われている方もいますが、漠然と不動産の手続きがわからない場合でも大丈夫。いつでも対応しますよ」と教えてくれました。

現在、発行されている登記識別情報通知書。ここに記された12桁の暗号番号を知っている人が権利者となります。開封せずに保管することをお勧めします

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