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陶芸家ユニット手島に暮らすvol.1

アキリノcolumnは、京都から香川県丸亀市の離島、手島に移住してきた陶芸家、松下龍平さんに古民家のDIY体験談を思いのままに綴ってもらう新企画です。どうぞお楽しみください。

文/写真 松下龍平

一緒に陶芸活動をしている松原恵美さんと、2019年春に瀬戸内海の離島、手島に移住。自分たちで古民家を改修しながら、「てしま島苑」の名で陶芸活動をしている。海岸の土や収穫後の野菜の残渣(ざんさ)、見頃の終わった向日葵など、島の素材だけを使ったやきもの “手島焼き” を制作している。住まいの他にギャラリーや工房スペースも改修中。

 

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京都の職業訓練校で出会った僕らは、在学中に何度か下見として訪れていた、香川県丸亀市に属する離島、手島に移住してきました。

よくなぜこの島を選んだのかと聞かれることがあります。何か強烈な魅力があった訳ではなく、島として大きすぎず小さすぎないことや、住民の方達の人柄、空き家の状態や、大きな産業が入っていない等、色々な理由はあるのですが、たまたま巡り合って面白そうだったからというのが素直な気持ちです。

下見として訪れた際に空き家ツアーをしてもらい、その時に選んだ築100年以上の古民家を自分たちで改修していく事に決め、3年に及ぶ古民家改修生活が始まりました。知識や経験は0から、家の状態はマイナスからのスタートでした。というのも、家財道具がそのまま残っていたのです。家具や布団、更には食材や飲み物まで、本当にそのまま。棚に残された素麺は、もちろん中身は1本も残っておらず、袋はパズルの用にバラバラに食い破られ、茶碗にはなみなみと大量のネズミのフンが盛られていました。時間としては3日程度で終わった片付けでしたが、とてもしんどかったのを今でも覚えています。

中身のなくなった家を見回すと、下見の時には気がづかなかった、木の腐れや白蟻被害を発見しました。ほとんど点で地面と接していて、効いてるのかわからないような柱も中にはあり、今からこれらを直して行くのかと、無知ながらもこの先何度も訪れるであろう困難を想像し頭を抱えました。

ともあれ、片付けが終わりより一層広く感じるようになった僕らの家は、よく古民家で見かける土間+田の字の間取りに加えて、離れや中庭、土間を挟んだ台所と、とても広く裕福な家だったことがわかりました。この広い家の全てを住まいにするにはもったいないと思い、以前の台所を住まいに、他はギャラリーや工房にすることにして、まずは兎にも角にも住める場所の確保として、前台所部分を徹底的に直して行く事に決めました。

つづく。

 

陶芸家ユニット手島に暮らすvol.2 は、9月末発行のアキリノstories02(IKUNAS vol.15合併号)でご覧いただけます。

 

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