あき家(空き家)とリノベ ときどきリフォーム

パートナーインタビュー

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趣味は旅。家の歴史と物語に ロマンを馳せて。

大はし住研

高松市田町商店街からすぐ、観光通り沿いの中新町バス停前にある「大はし住研」。

高松市観光通り沿い、中新町交差点のそばにあります

バス停前。契約駐車場もあります

平成16年に移転してきたという赤レンガ造りのレトロなビルは、なんだか随所にモダンな雰囲気が漂います。それもそのはず「ちんたろうさん」こと倉敷アイビースクエアなどを手がけた、建築家の浦辺鎮太郎(うらべしずたろう)氏によるものなのだとか。

大はしビルは、建築家の浦辺鎮太郎(うらべしずたろう)氏によるもの

取材に訪れるとポロシャツ姿で現れた、代表取締役の橋本大資(だいすけ)さん。
「初対面の時、こちらがあまり構えすぎるとお客様も身構えてしまい、希望の予算を多めに言ったり、不本意な条件を伝えてしまう人が多いんですけど、何でも本音で気軽に相談して欲しいですね。だからあえてラフな格好をしています」と教えてくれました。
もともと橋本さんのお母様が、貸衣装店を営みながら、平成2年に設立した「大はし住研」。橋本さんは大学を卒業後、地元の不動産会社の勤務を経て、平成16年に「大はし住研」に入社します。入社から2年間は管理物件の草抜きや、共用部分の清掃に明け暮れる毎日。そして現在も売買契約や現地視察などの業務の他、管理物件の清掃も一人で行い、年中無休で走り回っています。

代表取締役の橋本大資さんは、気さくな方

大はし住研の最大の特徴は、中古住宅・中古マンションの売買のプロフェッショナルであること。
「ここ5~6年は特に“高く買い取って、安く売る”をモットーにしています。現在この会社で働くのは私一人。人件費がかからない分、お客様に還元できるんです」
今でこそインターネットを閲覧して来店するお客さんが多いそうですが、不動産情報誌を広告媒体として利用していた頃は、大はし住研ならではのオリジナリティを出していました。例えば、値段や住所だけでなく、「テラスで飲む冷えたワインがおいしい」「小・中学校も近く、お買い物も便利」など、住宅から膨らむイメージを、暮らす人の目線でぎっしり記入しました。これがとても好評だったそうです。
さらに「物件の良さを最大限に引き出す」のも大はし住研の得意とするところ。売却予定の中古住宅のクロス替えや美装を行うのはもちろんですが、ソファやテーブルなどの家具、食器を揃えたり、観葉植物を置いたりと、ホームステージングするのも橋本さん流。これらは住はじめてからの生活をイメージしやすくするのに役立ちます。お客様に気に入ってもらえた展示用の家具はそのまま譲っているそう。
「売れない家はないんですよ。ただし、安全安心な構造であれば」という橋本さん。デザイン性を追求するあまり、耐震性を落とすようなリフォームは避けているといいます。

ファイリングしている昔の不動産情報誌。物件の情報を読むだけでも楽しい

最後に「橋本さんにとって不動産業とは」の質問に関して、
「良くも悪くも人の人生に立ち会える仕事であるのことが醍醐味ですね。それから、謄本から不動産の歴史を読み取ったり、その家のストーリーを感じ取ったりできるもの面白い。例えば柱のキズをひとつ見ても、きっとお子さんが小さい時に背くらべをしたんだろうなぁとか……」
「買い取った家には愛着があるので、たとえその家がゴミ屋敷であっても決して土足では上がれません」と言葉を続けました。
また、近年増えている、香川県への移住希望者のサポートもしているそう。
学生時代はバックパッカーで(リュックひとつ背負って)アジアの国を10カ国以上も一人旅したという経験も。
「海外ではよくゲストハウスを利用していたので、将来的には民泊も営んでみたいですね」という日焼けした笑顔に、また会いに来たいと思わされました。

レトロなビルは、細部にもこだわりのデザインが施されています

Interview 2020.6.15

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