エリア情報
坂出・宇多津
その景色が、その味が、懐かしくて新鮮な町
September 30, 2020
本州と四国を結ぶ玄関口として、エントランス的役割を担う町、坂出市と宇多津町。どこか懐かしさを色濃く残した風景が続く。商店街や古い商家が立ち並ぶ風景、山から望む景色など、山と海をダイレクトに感じ取れる自然もゆたか。おいしい空気を吸いながら、ドライブがてら日帰りで十分ゆったりと遊ぶことができる。訪れた人が初めて訪れた場所とは思えない、誰もがどこかノスタルジックな気分に浸れる馴染み深さと懐の深さがある。2020年春には宇多津町に四国最大級の水族館、その名も「四国水族館」が開館した。
坂出に来たらまず訪れたいのは「清水(きよみず)屋」。江戸時代から230年余り、四国霊場79番札所・高照院天皇寺のほど近くにある、お遍路さんの休憩処として愛され続けている老舗のところてん屋だ。
昔から変わらない製法にこだわった、無添加、無着色、厳選国産天草100%の手作りところてんは、ほんのり磯の香りがする、喉ごしも爽やかでツルツルとした食感が美味。
天付きからスルッと顔を出すところてんを外で味わうおいしさと言ったら…。
小鳥のさえずりと清らかな湧水をBGMに、緑豊かな風景に身をゆだねる。ここの一杯を食べるのは、毎年夏に花火大会に行くような、恒例行事のようなもの。緑あふれる自然豊かなロケーションでいただく、清涼感をそそる坂出の名物は、お土産としてもおすすめ。
続いて向かったのは、住宅街に現れるカレー店「ベンガル亭」。創業40年以上を誇る、地元っ子に愛され続ける老舗だ。濃厚なルーは、店主が日々丁寧に、下ごしらえから完成まで3日かけて作るこだわりの賜物。
水やカレー粉を一切使わず、約22種類のスパイスを調合し、野菜や果物など素材の旨みだけを凝縮したルーは、甘さの中にじんわりくる辛さで、ターメリックライスにもよく合う。
薬膳料理という言葉が広く知られる前から、マスターは身体にやさしいカレーを作り続けている強者。今や世代を超えて、多くのファンを魅了する地元ソウルフードでもある。
野菜やシーフード、チキンカツなどメニューも多彩。五感を刺激する感動の味わいをぜひ。
坂出のグルメでもう一つ訪ねたいのがこちら。
魚屋を営むオーナーが毎朝市場で目利きし、仕入れた天然の地魚をメインに、鮮度抜群の魚料理を味わえる話題の店「魚河岸のぶ」だ。ランチは旬魚の刺身や煮付け、フライなど、定食や丼が楽しめ、夜は居酒屋感覚で美酒とともに一品料理やコース料理など四季折々の海の幸を存分に堪能できる。
「食をつなぐ」をテーマに、みんなが安心して笑顔で食べられるよう、瀬戸内海の贅沢な旨みをふんだんに活かした料理の数々を気兼ねなく味わおう。
お腹が満たされたら、お隣・宇多津町へ。
港町時代の古い町並み「宇多津古街(こまち)」を愛でながら、歩いた先にある「宇夫階(うぶしな)神社」で参拝。
創建は、平安時代779年。本殿は伊勢神宮外宮の旧多賀宮御聖殿を拝戴したもので、国登録有形文化財に登録されている格式と歴史のある社だ。境内にある、パワースポットとして知られる「盤境(いわさか・祭りのときに神が降臨する岩石、または石を築きめぐらした場所のこと)」と呼ばれる巨岩も見どころ。
神話に登場する八咫烏(やたがらす)を模したおみくじは、かわいいと人気を呼んでいる。
また、こちらの境内には神主が打つうどん屋「うぶしな」もある。ツルっとした喉ごしの平打ち麺のコシが楽しめる「肉ごぼうぶっかけ」や、神社のお供えの御下がりの餅が入った「宮うどん」などをセルフで味わえる。神社とうどん巡り、両方を1度に楽しめる地元でも人気のスポット。平日でも行列ができるほどの繁盛ぶりだ。
少し遊んで小腹が空いたら「六角スコーン」へ。座敷スペースはまるで友だちの家にお邪魔したよう。
元々、お菓子作りや紅茶好きだった店主が、ミルクティーを出せるお店を作りたいと築60年の古民家をリノベーションし、スコーン専門店をオープンした。
気になるスコーンは練り込みパイ感覚で、外はサクッ、中はしっとりとした食感。常時、定番のプレーンから毎月登場する期間限定のスコーンまで楽しめるほか、シフォンケーキやビスコッティなどもカウンターに並ぶ。こだわりのミルクティーとテイクアウトして、おやつタイムを楽しみたい。
夕方にはドライブがてら「うたづ臨海公園」へ足を延ばして、夕日が海を染めながら沈む光景にうっとり。暗くなると瀬戸大橋を照らすライトアップが輝き、ロマンティック気分は最高潮。まさに絶景のオーシャンビュースポットだ。
「恋人の聖地」としても認定され、デートスポットとしても人気を博す。また、園内には特産品の販売スペースやカフェレストランを備えた「うたづ海ホタル」、家族連れの方は「遊具広場&芝生広場」、塩作りが体験できる「復元塩田」など、ここへ訪れた人が笑顔になれる、ワクワクできる楽しい内容が充実。
2020年4月には四国最大級の水族館、その名も四国水族館がオープンし、楽しみがますます増している。
瀬戸内海の海沿い独特の、こぢんまりとしつつも、どこかのんびりした雰囲気の坂出・宇多津。瀬戸大橋やゴールドタワーなど、大きなランドマークの足下では、今日も変わらない人々の暮らしが息づいている。
このエリアへの「移住体験施設」はこら