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丸亀

おいしい丸亀、今昔旅日記

September 29, 2020

美しい石垣で有名な丸亀城は、市民にとってのシンボル。香川県の東・高松藩を治めた松平家に対して、長く丸亀藩を治めた京極家の繁栄を今に伝える名跡でもある。丸亀は金刀比羅宮への参拝口でもあり、土産物として丸亀うちわの生産が盛んとなった。丸亀城からほど近くには大きな池を称えた優美な回遊式庭園・中津万象園が築庭され、京極藩の別邸としても使われていた。 現在では、中讃エリアの中心地でもある丸亀市。城下に広がる旧市街地エリアを中心に、ちょっぴり懐かしさの漂う町並みの魅力を探ってみよう。この町並みは、ここで暮らし続けている人たちにとっても、ここを離れた人たちにとっても「いつでも迎えてくれる場所」であり続ける。店の先々で交わされる近況報告が、人びとの繋がりを物語っている。 城下町の旅は「浜屋」から。おかみさんが焼き台の前に立ち、たこ焼きづくりに勤しんでいる。1966年の創業以来、引き立ての小麦好みを使ったたこ焼きを提供している。

まるで讃岐うどんのようなもっちりした食感は不純物のない小麦粉だけでつくられているから。確かにクセになるおいしさだ。冷めてもおいしく食べられる。特徴的なころんとした小ぶりなフォルムは、創業当時のたこ焼き板を今でも愛用しているからなのだとか。定番のソースはもちろん、すりごまをかけていただく醤油味も美味。

10月から3月にはたい焼きや、チーズ・カレーなどが入ったバラエティドッグ、4月末から9月末まではかき氷が店頭に並ぶ。地域みんなの小腹を満たしてくれる、愛すべき老舗だ。

浜屋/tel. 0877-22-6363

 

続いて豆専門店「天平商店」の前を通ると店先にある年季の入った茶色の機械が目に飛び込んできた。毎日落花生を炒り、販売しているのだという。今では珍しくなったパットライス(ポン菓子)も、ここでは毎日食べられる。

戦後間もない1948年に落花生専門店としてオープン。現代3代目となるご主人が、毎日生の無添加の落花生を店先で炒って販売している。その他店頭には「量販店ではあまり見かけないもの」を中心にセレクトされた豆菓子や駄菓子、フライ豆などが並んでいる。また店の奥では「ポン菓子」や「南京豆の砂糖がけ」などへの加工も行っており、注文を受けて作ることもしばしばなのだとか。懐かしく優しい味に触れてみて。


天平商店/tel. 0877-22-4470

 

創業100周年を超える老舗・寶月堂(ほうげつどう)には、多くのお客さんが入れ替わるように和菓子を求めてやってくる。やさしい和菓子は人を笑顔にする。誰かへのお土産、ご先祖様へのお供え、家族のため。変わらぬ味は世代を超えて愛される。

明治20年代につくられたという趣ある建造物の良さを活かし、昨年リニューアルした店頭には、昔から愛されてきた和菓子「六万石」をはじめとする多くの丸亀銘菓がずらり。和三盆もスタンダードなものから、様々なフレーバーのものまで並び、中でも丸亀市の手島で育った唐辛子・香川本鷹を使ったピリリと刺激のある「辛糖(しんとう)」などバラエティ豊かにそろう。土日を中心に開催される和菓子教室は年齢を問わず人気。

寶月堂(ほうげつどう)/tel. 0877-23-0300

 

町歩きも終盤に差し掛かってきた。

実は、丸亀は骨付鳥が有名だ。女性にとってはお上品に食べられるものではないけれど、そんなことは気にせずにかぶりつくのがセオリー。一鶴(いっかく)には平日でも夕方16時の開店とともにお客さんが入店してくる。丸亀駅からも丸亀港からも近いこともあり、様々な各層で賑わう。

一鶴は骨付鳥専門店として1952年にオープン。JR丸亀駅のすぐ裏にあるここは、地元の根強いファンを始め、仕事帰りのサラリーマンや家族連れ、国内外の旅行客で連日賑やかだ。港が近いため島からやってくるお客様も多いのだとか。連休ともなると長蛇の列ができるのも名物だ。創業当時から味付けは塩・コショウ・ガーリックの3つのみ。ジューシーでスパイシーな丸亀のソウルフードに豪快にかぶりつこう。

一鶴/tel. 0877-22-9911

 

丸亀で、一鶴と並んで外せないグルメと言えば餃子。丸亀城のふもとにある「寺岡商店」で、一口サイズの餃子をいただく。たった4坪のお店から始めたというこちらは、東京や大阪への出店を経て、今ではタイに出店するほどの人気店になった。メニューは至ってシンプル。一つの味で勝負する潔さがかっこいい。

店が大きくなった今でも機械に頼らず、餃子はすべて手包みでつくられている。ジューシーな鶏モモ肉を皮のままミンチにして練り込んだ餃子は、こちらの代名詞でもあるすだちとコショウをつけて爽やかに。

また青森産のニンニクをふんだんに使った「ニンニク餃子」は醤油と大根おろしでさっぱりといただける。


せんもん餃子 寺岡商店/tel. 0877-25-4304

 

骨付鳥や餃子を堪能してとっぷりと日が暮れた後はD’s Clubの扉をノックして。ここは丸亀駅から徒歩5分にある、お酒を飲みながら音楽を楽しめるジャズバー。金曜日と土曜日は香川県内や近県のアーティストがレギュラー出演するライブがあり、生演奏をBGMにゆったりとしたひとときが過ごせる。

豊富にそろうドリンクの中でも、旬の果物を使ったカクテルや、ソムリエの店主が好みに合わせてセレクトしてくれるワインが特におすすめ。パスタなどのフード類もあるため、おなかも満たしてくれそう。


D’s Club/tel. 0877-21-6117

 

由緒正しい丸亀の町で、長らく地元に愛されてきたお店たち。心の赴くままに訪ねてみれば、知らなかったこの町の一面に出会えるはず。もちろん、丸亀城や中津万象園も訪ねてみてほしい。

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